榎本メソッド小説講座

榎本メソッドマガジン(エノマガ)vol.5

2026.05.01

5月ですね! 待ちに待ったゴールデンウィークがやってきます。

連休を使って一気に長編を進めるのも、あえて筆を置いて思いっきり羽を伸ばすのも、どちらも最高の贅沢ですよね。

カレンダー通りにお休みの方も、そうでない方も、初夏の爽やかな風を感じつつ、マイペースに原稿と向き合っていきましょう。

今回のラインナップ

  • 前月人気講座ランキング
  • 実施したワークショップを解説!
  • 今月のワークショップは?
  • 榎本事務所の書籍紹介
  • 【創作ゼミ】個別講評で、あなたの発想力を磨く!
  • 講評でどう変化する?課題のBefore&After
  • 榎本秋と目指すプロデビューの道~デビュー応援コラム~
    第5回:長編を執筆する意味とプロット前にしたいこと

前月人気講座ランキング

第1位

初回限定価格 榎本メソッド体験ワークショップ

前月首位に返り咲いたのは【初回限定価格 榎本メソッド体験ワークショップ】でした!

「物語が作れない」という悩み、2時間で解決しませんか? 簡単なワークに沿ってあらすじを書き上げ、その場でプロの助言がもらえる実践型講座です。創作経験がゼロでも大丈夫。まずは3,000円のお試しワークショップで、榎本メソッドを体験してみてください。

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第2位

学習コース 基礎編

10年以上の指導実績から生まれた榎本メソッドの基礎を、3時間超の動画と全10回の課題でじっくり学べるオンライン講座。プロの創作ノウハウを体系的に習得できるだけでなく、計2回の個別WEB面談で講師に直接相談できるのが最大の魅力です。

自宅にいながら本格的な技術を身につけたい方に選ばれています!

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第3位

プレミアムコース

「創作経験ゼロだけど、新人賞に応募してみたい」。そんな小説家志望者の願いを叶えるべく、2025年に新設された「長編完成」までのサポート体制が充実したコースです。

1人で書くのが不安な方、榎本メソッドの講師と一緒に完成を目指しましょう! 実力が客観視できるスキルシートはプレミアムコース限定の特典です。

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実施したワークショップを解説!

先月開催した【榎本メソッド体験ワークショップ】のテーマは【禁忌】でした。

禁忌とは「やってはいけないこと」です。開けてはいけない箱、見てはいけない姿、食べてはいけない果実など、古典作品にはこのようなタブーが何度も登場します。

【禁忌】の物語を考えるポイント

「やってはいけない」という約束事を破ると、必ずペナルティがあります。たとえば昔話の「浦島太郎」では、絶対に開けてはならないと言われた玉手箱を開けたせいで急激に老化してしまいます。

あなたの物語に禁忌があるなら、なぜ禁忌なのか。そして破るとどうなるのか。その2点を考えてストーリーに関連づけましょう。

今月のワークショップは?

今月のテーマ

【魅力的なキャラクター】

昨今のエンタメ小説において、キャラクターはもはや中心的存在といっても過言ではありません。実際に「キャラクター文芸」という言葉(ジャンル)も生まれるほど、大事な要素となっているのです。

しかし、「魅力的なキャラクターって、いったいどんなキャラクター?」と言われても、漠然としていてイメージが掴みにくいかもしれません。読者に魅力を感じてもらうため考えるべきポイントはたくさんありますが、ワークショップではその一部を紹介しています。

【魅力的なキャラクター】のあらすじを書いて講評がもらえるワークショップの日時は下記のとおりです。

カレンダーアイコン5月30日(土)15時~17時

ワークショップに参加を申し込む

他にもたくさんのジャンルをご用意しているので、ぜひチェックしてみてください!

榎本事務所の書籍紹介

『空想世界をつくる理科の教科書』(榎本海月、榎本秋)

知識不足や考証ミスによる「リアリティの欠如」は、創作における大きな落とし穴です。しかし、事実の追求だけではオリジナリティは生まれません。

本書は物理、地学、生物など9つの視点から、現実の技術や歴史の成り立ちを徹底解説。「もし現実世界に魔法があったら?」という発想のヒントも満載です。たしかな知識を土台に、説得力と独自の発想力を兼ね備えた、あなただけの物語を彩る設定づくりをサポートします!

【創作ゼミ】個別講評で、あなたの発想力を磨く!

【榎本秋プロデュース ストーリー発想力がぐんぐん身につく創作ゼミ】は、毎月提示される榎本秋と榎本事務所厳選のテーマに沿った400字あらすじを提出し、個別講評で発想力を徹底的に磨ける講座です。

創作ゼミがどのようなものかをより詳しく知っていただきたく、実際の課題と講評さながらのお題を榎本事務所スタッフBが挑戦!

ぜひ創作ゼミを疑似体験してみてください。

挑戦者プロフィール

スタッフB

榎本事務所の新人スタッフ。 学生時代少し小説を書いており、1度だけ新人賞に応募も。 就職して以降は久しく創作はしていなかったので、今回のお題に腕が鳴ります。 〈エノマガ〉vol.2、vol.4でも課題に挑戦しました。

今月のお題

三題噺 刑事・海岸・財布

「三題噺」は元々落語における即興芸として行われていたもので、客から3つのお題をもらって物語を作ります。

 その際、「場所」「人物」「もの(こと)」の3つの枠を決めます。そうすることで、それぞれの要素の関係性が自然に考えられるようになります(どうしてその人はそこにいるのか? など)。

 ただし、適当に3つのキーワードを集めると上手く作れないことが多くなりますので注意しましょう。

お題

「刑事/財布/海岸」を使って400文字程度のプロットを作ってみましょう。

「拾わなかった幸運」

警視庁の刑事Aがオフに湘南の海岸を歩いていると、派手な赤い財布を拾った。中には形容しがたいデザインのクレジットカードが1枚入っていた。そのカードを触ると頭の中に声が響き、「あなたは「力」を得ることが出来ます、得ますか?」と聞かれる。怪しさしか感じないAはそっとカードを財布に戻した。

数年後、Aは世間を騒がせていた謎の詐欺師Bを捕まえる。詐欺師はインチキ商法で巨額の富を得ていたが、やり方は非常にずさんだった。しかし、被害者が誰も被害を訴えないため、強引に逮捕に踏み切ったものの釈放せざるを得なくなる。AはBの逮捕を諦めきれず、機会を伺う。

さらに数年後、突如として被害者たちが被害届を提出。Aは驚きながらもBを逮捕した。Bを尋問すると彼はある日拾ったクレジットカードと契約し相手を洗脳する力を得たが、その力が突如なくなったと供述する。Aはふと昔の記憶が蘇る。拾わなくてよかったとしみじみと思った。

講評

多くの場合「力を得ることを選択」して物語が始まっていきますが、あえて力を得ない選択をしている点に斬新さを感じます。また、主人公が刑事という立場上、巡り巡って再び謎のカードと関わるようになる流れも自然にできています。詐欺師Bの力が突如なくなっていますが、元々期限があったのでしょうか? それとも誰かに奪われたのでしょうか?

いかがでしたか?

ご興味を持たれた方、自分も挑戦してみたいと思われた方、ぜひ【榎本秋プロデュース ストーリー発想力がぐんぐん身につく創作ゼミ】を受講ください!

【榎本メソッド小説講座-Online-スタッフブログ〈エノログ〉】では後日スタッフBが今回の講評の感想をアップします。

よろしければチェックしてみてください!

講評でどう変化する?課題のBefore&After

「受講すれば本当に実力がアップするの?」
「改善点を指摘されても、どう直せばいいかわからない……」
そんな悩める小説家志望者の方に向け、榎本メソッド小説講座の講評で作品がどう変化するのか、わかりやすくBefore&Afterをご用意しました!
実際に講評前と講評後で作品がどう変化するのか、ぜひ比較してみてください。
(※例題は一部抜粋となります)

課題 基礎編①

物語はどんなふうに始まって、途中でどんな展開(事件、イベント)があって、どう終わりますか?

Before

 人間と魔族がいる世界。魔族は強大な力を持っているが数が少なく、人間は非力だが数が多い。両種族は基本的にそれぞれの国で暮らしているが、まれに共存している地域もある。

 かつて人間と魔族が共存していた村で両種族による戦争に巻き込まれて研究者の両親を亡くし、暴力がトラウマになった人間・エルは、平和的な手段で争いを止めたいと願う。

 魔族の国に渡り、かつて両親から聞いた話を手掛かりに和平を望む魔族・アールと出会う。彼女が所属する組織と共に、黒幕とされる魔族の王子の捜索に乗り出した。

 エルとアールは王子がいると突き止めた場所への潜入を果たすが、王子は魔族の官僚に囚われ、罪を被せられているだけだった。エルは組織の仲間と共に官僚たちを制圧し、彼らの陰謀を暴く。しかし組織に潜んでいたスパイの奇襲によってアールが倒れ、人間の国へ連れ去られてしまう。

 官僚たちの狙いは戦争によってふたつの国の王族を殺し合わせ、自分たちがふたつの種族を支配することだった。エルは連れ去られたアールを追って人間の国に渡り、仲間にアールの救出を託してたった一人で真の黒幕と対決する。一度は敗北しかけるが、仲間によって救出されたアールの活躍で勝利する。

 その後魔族の王子も助力もあってふたつの国は和平を結び、世界に平穏が訪れた。

講評

主人公・エルは暴力がトラウマなのに「組織の仲間と敵を制圧」や「たった一人で黒幕と対決」など動きがかなり能動的で、人間が魔族に力で劣る種族だという印象もあまり受けない。

エルがトラウマを克服するきっかけや、知識・知恵で武力を補う展開を入れてはどうか。

アールもヒロインなのにあまり活躍していないので、見せ場をつくれると良い。

After

 人間と魔族がいる世界。魔族は強大な力を持っているが数が少なく、人間は非力だが数が多い。両種族は基本的にそれぞれの国で暮らしているが、まれに共存している地域もある。

 かつて人間と魔族が共存していた村で両種族による戦争に巻き込まれて研究者の両親を亡くし、暴力がトラウマになった人間・エルは、平和的な手段で争いを止めたいと願う。

魔族の国に渡り、かつて両親から聞いた話を手掛かりに和平を望む魔族・アールと出会う。彼女が所属する組織と共に、黒幕とされる魔族の王子の捜索に乗り出した。

 エルとアールは王子がいると突き止めた王宮への潜入を果たすが、王子は主戦派の官僚たちによって薬漬けにされて濡れ衣を着せられていた。エルのトラウマが再発しかけるが、官僚たちに追いつめられてピンチに陥るアールを前に、暴力ではなく知識で守るという志を思い出す。魔族特有の魔力経路を遮断する香料(両親の研究成果)を調合し、官僚たちを無力化して陰謀を暴き、王子を救う。

 しかし、組織に潜んでいたスパイの奇襲によりアールが負傷。彼女は人間国との戦争の火種にするため連れ去られてしまう。官僚たちの狙いは戦争によってふたつの国の王族を殺し合わせ、自分たちがふたつの種族を支配することだった。エルは連れ去られたアールを追って人間の国に渡るが、トラウマの根源である戦場を見て動けなくなってしまう。しかし、このままではアールも利用され自分のような被害者がどんどん増えてしまう。その思いを胸に恐怖を克服し、黒幕との最終決戦に挑む。

 圧倒的な力の差に敗北しかけるが、その時民衆が押し寄せてエルを助け、黒幕の拘束に成功する。実はアールは連れ去られる前から服に音声を拡散させる魔道具を仕込み、官僚たちの計画を世界中にバラしていたのだった。黒幕を無力化したエルはアールを救助する。

 その後魔族の王子も助力もあってふたつの国は和平を結び、世界に平穏が訪れた。

修正のポイント

・トラウマ克服のきっかけとして、「ヒロインが攫われたこと(彼女を助けなければという気持ち)」「このままでは被害者がどんどん増えてしまうこと」というふたつを用意し、主人公が奮起する材料とした。

・非力な人間が魔族と普通に戦って勝つのは不自然なので、「両親の研究から得た知識で勝つ」とし、主人公の特別感も演出した。

・最後にヒロインの機転で敗北しかけていた主人公を助ける展開をつくった。

プロの視点を入れることで、作品は劇的に変化します!
あなたの作品も、榎本メソッドの講評でレベルアップさせませんか?

榎本秋と目指すプロへの道~デビュー応援コラム~
第5回:長編を執筆する意味とプロット前にしたいこと

榎本秋

榎本秋です。「長編小説を書いてプロ作家になる」をテーマにお話させていただいています。

第5回のテーマは「長編を執筆する意味とプロット前にしたいこと」です。

今の日本において、小説家としてやっていこうと思ったら長編小説を書くことはほぼマストです。現状の出版状況では、ショートショートや短編集で生計を立てていくのはとても難しいからです。実際、「短編集をたくさん出版している小説家は誰?」と聞かれても何人もは思いつかないのではないでしょうか。

 

とはいえ、いきなり本1冊分の物語を作ろうとしてもなかなか上手くいかない方も多いでしょう。

そこで、同じ世界観と登場人物を使った短編を何作か書き、それをくっつけることで長編にする方法があります。これを連作短編と言います(中編でもOK)。

単純にくっつけただけでは設定が同じなだけの短編集にしかなりませんから、1冊を通した軸みたいなものは必要です。

例えば4話構成だったら1~3話で起きた小さな事件が4話で起きる大きな事件の伏線になっていたり、1~3話の各主要人物(それぞれ面識はない)が4話で出会って共に事件を解決したり、といった具合です。

 

長編でも連作短編でも、まずはプロットを作る必要があります(プロットを作らずにいきなり執筆に入る派の方もいらっしゃいますが、基本的には作ることを私はおすすめしています)。

なのですが、最近はプロットよりも先に決めた方がいいなと思う事項があります。

 

・タイトル

・主人公(名前も)

・ヒロイン(名前も)

・サブキャラクター数名(こちらもできれば名前も)

・話の骨格

・話を読んだ読者が覚える達成感

・共感ポイント

 

「タイトルとかキャラクターの名前なんて後でもいいんじゃない?」と思ったかもしれませんが、これが意外と作品の芯を作るうえで大事になってきます。

キャラクターも名前があった方が愛着が湧きますし、仮名よりも彼らの人生を創造(想像)しやすくなります。

話の骨格、達成感、共感ポイントは始めに決めておくことで逆算で必要なストーリーやシチュエーションを考えることができます。

キャラクターの目標や読後感、達成感など、ゴールの設定をせずにストーリーを考えるとダラダラとしがちですし、「結局なにがしたかったんだこの物語は」と言わんばかりの迷子になってしまいかねません。

そういった意味でも上記の項目は始めに決めておくとプロットも作りやすくなると思います。

ぜひやってみてください。


ここまでお読みいただきありがとうございました。

今回から新しく掲載した『講評でどう変化する?課題のBefore&After』で、「講評によって物語がどう変わるか」をより具体的にイメージしていただけるのではないでしょうか。

特に修正作業は、主観だとなかなか改善点が見つかりづらいもの。ぜひプロの視点を入れてみてください。

講座について興味がある、知りたいことがありましたら【個別受講相談】や【お問い合わせ】にてお気軽にお聞きください。

個別受講相談ではご予算やご希望の学び方に合わせた講座をご提案します。