榎本メソッド小説講座

第25回:【榎本事務所スタッフの本を読まない休日】楽をするための値段は高い

2026.08.21

長年愛用していた自転車が、ついに寿命を迎えました。前後のタイヤが同時にパンクするというどうしようもない状態に陥り、思い切って丸ごと新調することにしたのです。

 

さっそく自転車屋へ行くと、店員さんから「電動のものですと……」と、当たり前のように電動アシスト自転車を勧められました。

「いえ、普通ので大丈夫です!」と慌てて首を振る私。というのも、店内に並ぶ電動自転車の値段はどれも6桁。つまり10万円以上だったからです。

 

一番の理由は節約ですが、「自他共に認める運動不足だし、少しでも体を動かした方がいいだろう」という目論見もありました。結果、4万円ほどの普通の自転車を購入。

 

しばらくの間は「新しい自転車、快適だな〜!」と大満足していました。しかし、街を走っているうちに、ある違和感を抱くようになります。あまりにも後ろから走ってきた自転車に追い抜かれることが多いのです。

 

ふと周りを見渡してみると、駐輪場に停めてある自転車も、街を行き交う自転車も、半分以上が電動アシスト付き。

子どもを乗せるママチャリなら、自力で漕ぐのが大変だから電動を選ぶのも分かります。ですが、よく見れば体力があり余っているはずの高校生までが、涼しい顔をして電動自転車に乗っているではありませんか。

 

「まさか、自分は大きなミスをしたのでは……?」

 

不安が頭をよぎります。高性能なものが高く、そうでないものが安いのは世の常。とはいえ、4万円だって決して安い買い物ではありません。でも、もし2.5倍のお金を出してQOLが爆上がりするのだとしたら、ここでケチる必要はなかったのでは……?

 

「いや、でも自転車に10万円はやっぱりもったいない!」

 

自分のミスを認めたくない一心で、頭の中で必死に言い訳を並べ立てていたある日のこと。私は10キロの荷物を抱え、急勾配の坂道に挑んでいました。あまりの重さにペダルが1ミリも動かない……! と四苦八苦していたそのとき、私の横を、ランドセルを背負った男の子が歩いて通り過ぎていきました。

 

「この人は一体何をやっているんだろう?」とでも言いたげな眼差しをこちらに向け、興味を失ったように去っていく無情な後ろ姿。

 

自転車に乗っているのに、徒歩の小学生に速度で負けた――この残酷な現実に直面し、認めざるをえませんでした。

 

「完全に間違えたな」と。

 

自力で漕ぐのを諦め、炎天下の中、ぜえぜえと息を切らしながら自転車を押して坂を上る私。その横を、電動アシスト自転車たちが何食わぬ顔で颯爽と通り過ぎていきます。圧倒的な性能の差をまざまざと見せつけられ、「次は絶対にケチらず、高くて良いやつを買おう」と心に誓いました。

 

これから自転車の購入を考えている皆さん。特に「坂道が多い地域に住んでいる方」や「重い荷物を運ぶ機会が多い方」には、強く【電動アシスト自転車】をおすすめします。

 

余談ですが、最近気づいたことがあります。男性、特におじさんは今でも普通の自転車に乗っている率がやたらと高いのです。街で彼らを見かけるたびに、「おっ、頑張って漕いでるな〜! お互い頑張ろうぜ!」と、心の中で謎の仲間意識を勝手に抱くようになったのでした(笑)。

 


 

【プロの作品講評付き】あなたのアイデア・プロットの「改善点」がその場でわかる!
▶榎本メソッド体験ワークショップの詳細・ご予約はちら

【無料ダウンロード】プロット作成シート&「創作ノウハウ5選」限定公開中!
▶ 体験資料のお申し込みはこちら