榎本メソッド小説講座

小学生にもできる小説の書き方|夏休みの自由研究は「物語の作り方」に決まり!

夏休みの自由研究、何をすればいいのかな? と悩んでいる小学生のお子さんをお持ちのみなさん! 今年の夏は「小説」へのチャレンジを提案してみるのはいかがでしょうか。

自分で物語を作るためには、イメージして、よく考えて、調べて、とさまざまな方面から頭を使う必要があり、お子さんにとって良い経験になります。

今回は小説を書く=物語を作ることで、伸ばせる力と指導方法についてご紹介します。

小学校低学年で小説を書くのは早すぎ?

小説を書く小学生

小学校低学年のお子さんでは「まだ小説は早いんじゃないの?」と思われる親御さんも多いかもしれません。

しかし小学校1年生から「読み書き」の練習は始まっているはずです。小学校に入ると、授業でいろいろな読み物に触れ、学校生活で多くの経験をして興味の幅も広がります。さまざまな言葉に触れ、知りたいという好奇心や得た知識を使ってみたいという意欲があふれる大切な時期なのです。

そんな時期に、イメージする力や、しっかり考える力などが必要な「お話作り(小説)」の経験は、お子さんにとって大きな糧になることでしょう。

小学生の自由研究に「小説」がオススメな理由

小説を書く(物語を作る)ためには、キャラクターやストーリーなどを想像し、それを他の人に伝わるように組み立てて文章にして……とさまざまな段階があります。

これはとても複雑な思考力が求められる作業。頭を使ってオリジナルの物語を作ることさまざまな能力が育つのです。そんな「小説」に挑戦するメリットをみていきましょう。

自由研究のテーマとしては珍しい|他の子とカブらず先生も感心!

夏休みの自由研究といえば、科学や工作に人気が集まりがちです。しかし「うちの子、あまり興味がないみたい…」という場合も。もし本好きのお子さんなら「小説」に挑戦してみるのはいかがでしょうか。

お友達と同じような内容になりがちな自由研究も、小説ならば珍しいので先生に注目されるかも。お子さんの個性を伸ばすためにもぜひ、選択肢に入れてください。

お子さんの想像力・考える力が育つ!

小学生の想像力を育てる

想像力は絵画や工作などの芸術的な分野だけでなく、日常生活や人間関係にも必要なものです。

昨今の教育現場では、テストなどで数値化できる学力を指す「認知能力」だけでなく、「非認知能力」を伸ばすことが重要視されています。

「非認知能力」とは伝達力・想像力・発想力・協調性など生きていく上で必要になる内面的な力のことです。

小説を書くという行為は、想像力や思考力、伝達力を鍛えるのにぴったり。じっくり考えて、頭の中のイメージを形にする経験は非認知能力を育てるのに効果的です。

お子さんの語彙力・文章力が把握できる!

物語を作って書くことで、お子さんの語彙力や文章力が現在どのようなものかを把握できるのも、大きなメリットのひとつです。物語作りの手伝いをしてあげながら、お子さんの国語的な課題を発見できます。

「頭の中のイメージを上手に伝えるには、どんな言葉があるかな」と辞書を使って一緒に調べるのもオススメです。イメージと関連付けて知った言葉は、より記憶に残りやすいので語彙力の底上げになるでしょう。

読解力がつくと、学力が格段にアップする!

「読解力」とは、文章に書かれた内容を読んで理解する力。国語だけでなく、すべての学習に必要なものです。

読解力が足りないと、書き手や語り手の意図を正しく理解できません。「問題文の意味がわからない」「先生の話が理解できない」などの原因にもなります。

読解力が育っておらず、算数の計算問題は得意でも文章題が苦手というお子さんは多いもの。学力を上げるためには、まず授業内容が理解できる力を育てる必要があるのです。

物語を作ることで、この「読解力」も鍛えられます。ストーリーのアイディアを思い付き、登場人物の気持ちを考えて書くためには、よく本を読んで理解できていることが重要だからです。

子どもの読解力を鍛えるのに有効なのは「読んで書く」

文の内容を読み解き、その意図を理解することは、全ての学習の基本になります。小学校低学年のうちに基礎をつくっておくと安心ですね。

読解力を鍛えるのに効果的な方法は2つあります。それは「読むこと」そして「書くこと」です。

たくさん読む

読書が苦手でない生徒や、本を読む頻度が高い生徒の方が「読解力の得点が高い」という調査結果があります。読書の内容は、コミック(マンガ)やフィクションを読む生徒の割合が多いようです。

(参考)OECD 生徒の学習到達度調査

小学生のうちに夢中になって読書をし、物語の世界に入り込む経験はかけがえのないものです。文章を読みながら、物語の情景を想像したり、登場人物の気持ちを考えてみたりすることは、読解力を育てる大切な習慣なのです。

「このキャラクターはどういう人物で、どんな考えをもっているんだろう」
「物語の舞台はどんな場所だろう」
「この人はどうしてこんな行動をしたのかな」

このようなことを考えながら読むことで、イメージはどんどん広がります。頭の中に映像が浮かび、細かいところまで想像できるようになるでしょう。こうして本に書いてあることを深く理解する力が育まれるのです。

たくさん書く

読解力はたくさん本を読めば身に付いていくのかというと、それだけでは足りません。より深く考え、理解するために「書くこと」もとても重要です。

自分で文章を書いてみると、文章の構成が身に付きます。そして作者になることで書いている人の気持ちがわかるようになるでしょう。

他者に伝わる文章を書くためには、自分のなかで考えを掘り下げ、明確にする必要があります。読んでいるだけのときより、さらに深い理解力を付けられるのです。

また読み手に伝わりやすいように書く工夫も必要になるので、論理的な話の「組み立て」を自然に学べます。

小学生でもわかる小説の書き方|お子さんへの上手な教え方

文章を書く力、作文する力は学校の勉強だけでなく、社会に出てからも重要になる能力です。想像力、発想力、文章力、読解力……生きていくうえで大切な力を育てるために「小説を書く=物語を作る経験」が大きく貢献するでしょう。

とはいえ具体的にはどのように指導すればいいのかわからないという親御さんも多いのではないでしょうか。

そんなときは既存の「名作」を参考にするのがオススメです。ここでは指導の一例をご紹介します。

お子さんが知っているストーリーに当てはめて考えよう!

小学生が知っている物語

お子さんがよく知っている昔話や童話などの物語に当てはめて考えると、物語の構造が理解しやすくなります。

オススメは「桃太郎」「浦島太郎」「シンデレラ」など、シンプルな物語です。まずはお子さんと一緒にお気に入りの物語を探してみましょう。

物語はどんな風にできているの?

物語を構成するのはキャラクター、舞台、ストーリー、この「3つ」の要素です。お気に入りの物語を構成する要素について、調べてみましょう。

要素1・キャラクター

「どんなキャラクターが出てくるお話か」

物語にとって、とくに重要なのがキャラクターです。キャラクターが何をするのかが物語になります。お気に入りの物語にはどんなキャラクターが登場するでしょうか。

【例】『オズの魔法使い』の場合

  1. 「ドロシー」主人公、12歳の女の子
  2. 「トト」ドロシーが飼っている子犬
  3. 「かかし」自分は頭が悪いと思っていて、「脳(知恵)」を欲しがっている
  4. 「ブリキのきこり」呪いでブリキにされた人間、「心(感情)」を欲しがっている
  5. 「ライオン」とても臆病なライオン「勇気」を欲しがっている
  6. 「北の魔女」アドバイスをくれる良い魔女
  7. 「オズの魔法使い」どんな願いも叶えてくれる魔法使い(その正体は?)
  8. 「西の魔女」悪い魔女

要素2・舞台

「どんな場所でおきたお話なのか」
キャラクターたちのいるところはどんな場所でしょうか。都会でしょうか、森の中、海のそば……? 「中世ヨーロッパの古城」などはっきりした場所でなくても物語は成立します。想像してみましょう。

【例】『オズの魔法使い』の場合

  • 場所:オズの国(きれいなお花畑に囲まれた異世界)

要素3・ストーリー

キャラクターがどんなことをするのか、というのが「ストーリー」です。

「主人公がAをする」→「Bをする」→「Cをする」という書き方で並べてみましょう。並べ終わったら、それを文章にしていきます。

【例】『オズの魔法使い』の場合

  1. ドロシーとトトが竜巻に巻き込まれ、オズの国へ飛ばされる
  2. 北の魔女に教えられ、願いをかなえてくれるオズの魔法使いに会いに行く
  3. かかし、ブリキのきこり、ライオンに出会う、願いを叶えたい3人はドロシーに同行する
  4. オズのもとにたどり着くが、オズの命令で西の悪い魔女を成敗しにいくことに
  5. 西の魔女を倒し、仲間たちの願い事が叶う
  6. 実はオズの魔法使いの正体は人間のおじいさんだった(願いは自分たちの力で叶っていたことが分かる!)
  7. 仲間と別れ、ドロシーとトトは家に帰る

お子さんに質問をして「物語」を形にしてみよう!

物語の構造がわかったら、いざ、同様にオリジナルの物語を考えてみましょう。

最初は箇条書きでもOKです。すべての要素があつまったら、お子さんに質問をしながら細かい部分を肉付けし、文章にしていきます。お子さんと協力して、物語の形になるよう組み立てていきましょう。

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夏休みの自由研究

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監修|榎本 秋

1977年東京生。2000年より、IT・歴史系ライターの仕事を始め、専門学校講師・書店でのWEBサイト企画や販売促進に関わったあと、ライトノベル再発見ブームにライター、著者として関わる。2007年に榎本事務所の設立に関与し、以降はプロデューサー、スーパーバイザーとして関わる。専門学校などでの講義経験を元に制作した小説創作指南本は日本一の刊行数を誇っており、自身も本名名義で時代小説を執筆している。

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